漢字読み書き

 なんか、小学生が、漢字の読み書きがまるでできないそうで。
 ニュースなんかだとどーも授業時間が、とか総合学習が、とか言ってるみたいだけど間違い方を見るとそれってなんか違うだろ!って思うんだ。
 そもそも読みを間違ってる辺りからして、言葉ってことに対しての感覚が鈍ってるんだろうなと強く感じる。普通の生活の中で使うレベルの言葉がしっかりと読みないのは、もうコミュニケーションそのものの不足が最大の原因。
 根本的に漢字ってのは会話あってのもの。形だけ無理やり覚えても使えないし、忘れてしまう。知識は経験と相互的な関係にあってはじめて意味を持ちうるからだ。
 つまりはこの漢字のできなさの原因は家庭にある。
 言葉を交わし、あるいは本を読むことで自然と身に付くものこそ知識として意味を持ちうる。それができもしないで、やれ勉強時間がどうとか言っても所詮は形式だけの役立たない知識を増やすに過ぎない。そんなのでは記憶しているだけの、テストしかできない子供になるだけだ。
 一応、センター試験で一問しか間違えないくらい国語を得意科目にしていた私でも小学生のころは漢字は書けなかった。でも、読むことは普通にできたし、逆に読書は好きなくらいだった。それは漢字を言葉として、会話として使うことを嫌わなかったからだ。
 漢字は単なる試験問題ではない。生活に根付き、それを使うことで広がる世界観、あるいは文化性まで内包する大きな力だ。この力が低下すると言う事は、学力云々以前に大きな問題だとは言える。

 もっとも、そういう教育をする親自体が、そういう教育をされてきた歪みなわけだから、この傾向は二度と修正されないだろけどね。