『ぼく、ドラえもんでした』
- 作者: 大山のぶ代
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/05/26
- メディア: 単行本
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だから大山のぶ代がドラえもんを引退すると知った時は、藤子不二雄が亡くなった時以上にショックだった。生まれる前からドラえもんは大山のぶ代であり、それ以外は想像できなかったから。
その大山のぶ代の本がこれである。
なぜか胸が熱くなったのである。
理由はたぶんない。しいて上げれば懐かしさなのだろうか。
ただ呼んでいて無性にドラえもんが見たくなった。
折りしも金曜日。やってはいる。だが、それはたぶん自分にとってのドラえもんではないのだろう。新しいドラえもんが悪いとまではいわない。だが、二十何年という年月はあまりに馴染み過ぎているのだ。変わることはできない。
ふと考えてみて、『ドラえもん』という作品には売りがないことに気付いた。
いや、細かく言えばもちろんあるのだが、全体としてここが、という焦点は曖昧なままだ。だからそれがなぜ売れたのか、ということ事体ある種の奇跡なのかもしれないと思う。
いや、奇跡と呼ぶのは失礼だろうか。ドラえもんを大事にしてきた人たちの努力あってのものだというのもかけがえのない事実なのだろう。
どうしたものだろうか。
本を読んだことを感想として書こうと思ったのだが…まとまらない。