宮殿とモスクの至宝

 世田谷美術館に行ってきました。天気の良い土曜日。そりゃあもう人だらけでしたよ。何時間もかけて美術品を見るのはそれほど苦痛になることはないですが、人間を見ていると疲れます(苦笑)。

 閑話休題

 イスラム文化の展示です。相方は割とイスラム系文化に興味があるのでタイトルのモスクについて色々と見られるんじゃないかと期待していたようですが、実際はわりと生活感の溢れる美術工芸品の類。まあ予想とは外れたけど、それなりにおもしろかったとは言っていました。

 私個人は正直趣味の範囲外なのであんまり対応できないのですが、それなりに学ぶところはありました。特に偶像崇拝を禁じた代わりに、文字そのものが意匠化されているってあたりは知識としておもしろいと思いました。つまりはある種のストイックさと生活環境が故の歪んだこだわりなのかなぁと。まあ別に悪意があるわけではないので、それが悪いとは思いませんが。

 ただアイコンという表現形式をとらないという文化性にはやはり独特なものを感じます。西洋文化圏とは確実に違うし、それに近い私たちの価値観とも認識を違えてしまう可能性は高いのでしょう。文化の内容的なものは中国を通じて似ているとは思うんですけどね。

 そういう社会的な背景などを想像すると美術や文化の研究はおもしろいだろうななんて思う一日でした。